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狂犬病発生国へ渡航する方へ
子犬や野生動物をさわったり、手から直接えさを与えたりしないように注意しましょう。感染が心配なかたは、事前のワクチン接種をお勧めします。
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狂犬病に感染すると…動物の場合
感染する動物は? ほとんどすべての哺乳動物に感染します。
症状(イヌの場合)は? 目的もなく動き回ったり、吠えたりするようになります。次いで、目に入るものはなんでも咬みつくようになります。また、喉が麻痺するために食べ物や水を飲み込めなくなることもあります。そして、立ち上がって歩くことも困難となり、やがて昏睡状態となり死亡します。また、攻撃的にならず、麻痺症状のみの場合もあるのでおとなしそうな子イヌでも注意が必要です。
診断方法は? 動物の死後、解剖して脳の中のウイルスを調べます。
治療方法は? 発病した狂犬病動物には、有効な治療法がありません。
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狂犬病に感染すると…ヒトの場合
症状は? 1〜3ヶ月の潜伏期の後に発熱、食欲不振などに加えて咬まれた傷の痛み、知覚の異常が現れます。やがて、水を飲もうとすると喉のけいれん発作がおこるようになり、飲水が不可能となります(恐水症)。そして、高熱、幻覚、錯乱、麻痺などのさまざまな神経症状をおこします。さらに、全身のけいれんが現れ昏睡に陥ります。この後、呼吸困難、血圧の低下などをおこし、死に至ります。
診断方法は? 皮膚、角膜、唾液などからウイルスを調べます。
治療方法は? 狂犬病発生地域で動物に咬まれたらただちに暴露後ワクチン接種(ヒトの予防参照)を行います。発症すると有効な治療法はありません。
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狂犬病からあなたを守るために
狂犬病は、ヒトも動物も ワクチンで予防することができます。
1.動物の予防方法は?
イヌの飼い主は、「狂犬病予防法」により生後90日を越えたイヌに対して年1回のワクチン接種が義務付けられています。わが国が狂犬病清浄国でありつづけるために、毎年忘れず接種しましょう。
2.ヒトの予防方法は?
咬まれる前のワクチン(暴露前免疫) ワクチンを3回接種します。
咬まれた後のワクチン(暴露後免疫) まず、傷口を流水と石鹸で十分に洗浄します。さらに、医療機関でワクチンを5〜6回接種します。
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