/ 2月〈1〉 腫瘍について(第1回)
体のさまざまな器官や組織は「健康な細胞」で創られています。一生健康な体で維持するには、「年老いた細胞」が「若い細胞」に置き換わらなければなりません。
この「健康な細胞」は、一定の規律で細胞が増殖したり増殖をやめたりするように、コントロールされています。例えば、皮膚に傷を負うと傷が治るまで細胞は増殖し続けますが、傷が治った時点で細胞は増殖をやめます。

しかし、この増殖がコントロールできなくなり、規律と秩序を無視して増殖し続ける異常な細胞が出てしまうことがあります。この増え続ける異常な性質を持つのががん細胞の特徴で、その結果、「腫瘍」とよばれる塊をつくるようになります。(血液のがんのように、塊をつくらないようなものもあります)
がんが発生する詳細はよくわかっていませんが、遺伝子が傷つくことによって発生するのではないだろうかと考えられています。

若い細胞
がんと肉腫の違い
腫瘍とは、「体の一部の組織や細胞が病的に増殖したもの」と定義されています。良性の腫瘍と悪性の腫瘍があります。
悪性腫瘍(がん)は、「癌種」と「肉腫」に分けられています。「癌腫」は上皮細胞から発生する悪性腫瘍を指します。上皮細胞とは、体の表面を覆っている皮膚の表皮や、胃や腸などの食物などに直接に接している面、肺では空気に接している面また、肝臓にも上皮細胞で構成されている面があります。
「肉腫」とは、筋肉や骨、血液細胞など、「上皮細胞以外の細胞」から発生する悪性腫瘍を指します。この肉腫でよく聞く名前には、「骨肉腫」や「リンパ肉腫」などがあります。
肉腫なのに腫瘍と呼ばれる例外もあります。それは脳内の腫瘍です。脳の細胞は「上皮細胞以外の細胞」からできるので、実際は「肉腫」なのですが「脳腫瘍」といわれています。

ずっと一緒
2月〈2〉 悪性腫瘍の特徴

この記事は2009年2月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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