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ツボ療法で直す
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(1)風池(ふうち)の指圧
頭の後ろにあるこのツボは「風邪」と「熱」を追い払います。
(2)曲池(きょくち)の指圧
前足にあるこのツボも風池と同様の作用を持ちます。
(3)合谷(ごうこく)の指圧
前足にあり、頭と顔の疾患のための重要なツボです。
(4)行間(ごうかん)の指圧
後ろ足のあるこのツボは肝臓の「熱」を下げ、目や頭を冷やして落ち着かせます。
肝臓の「血」を冷やすと、頭部へ上がる「気」と「血」も落ち着きます。
(5)足臨泣(あしりんきゅう)の指圧
後ろ足にあるこのツボは充血を緩和し、「熱」と「湿」を取り除きます。
行間と組み合わせて使います。
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急性結膜炎の場合
急性結膜炎の場合は風池、曲池のツボに加えて外関のツボが効果があります。
外関とよばれるこのツボは「風邪」など外(病)邪による疾患「熱」の症状を和らげます。
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症状別ツボの位置 |
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結膜炎(目ヤニと涙目が目安)
ペットが結膜炎にかかるとしばしば濃い黄色か緑色の目ヤニを伴ないます。涙も「熱」をもち、そのせいで目の周りの毛がなくなってしまう場合もあります。肝臓に「熱」があると、脾臓も疲れさせてしまう場合があります。からだの水分の循環もうまくいかなくなって涙目を起こします。このような症状のペットは、一般に食事の後で悪化します。注意してみると、食事の後でがぶがぶ水を飲むことに気づくでしょう。
ひっきりなしに涙が流れるようになると、肝臓の中にある体液、つまり水分を使い果たしてしまいます。すると目をうるおす涙がつくれなくなって、今度は逆に乾いてしまうことがあります。
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結膜炎にかかっているペットの目は、みるからに痛そうです。下まぶたの内側は真っ赤に腫れています。排出物は、熱い燃えるような涙から、灰色や黄色の膿みまでさまざまです。
結膜炎には、外部からの病原菌に感染して急激に発病する、急性のものもあります。このようなものは漢方では「風邪」による病気といっています。
この場合の治療は肝臓の「熱」を冷やすのが目的です。そして栄養分である「血」や水分の滞りを解消して、循環をスムーズにします。結膜炎を起こしているときは、組織を潤いすぎて鬱血し、炎症を起こしています。水分の排泄を促進させるツボを加えるとよいかもしれません。
患部が「熱」をもち、かつ「風邪」が関係する結膜炎の場合は、ツボは「熱」を下げ、肝臓の熱を冷やすために使います。また、そのうえに、「風邪」を追い払ったり、取り除くツボも加えます。
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今回はこれまで。次回も取り上げたいと思います。
参考資料 シェリル・シュワルツ著 犬・猫に効く指圧と漢方
坂内祐美子著 犬のホリスティックマッサージ
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6月〈1〉 犬、猫に活用して欲しいツボ(針治療) |