|
|
|
診察室日記 |
|
|
2011年2月 腎臓の病気について NEW |
|
|
|
|
|
慢性腎不全の管理について
急性腎不全と慢性腎不全の違いは、急性腎不全は数時間から数日の経過で起こり腎臓機能の低下あるいはまったく機能しなくなる状態です。この場合治癒が期待できます。
慢性腎不全は数ヶ月から数年の経過で起こり腎臓機能の低下あるいはまったく機能しなくなる状態です。この場合完治することがありません。
|
|
|
|
|
|
腎臓の主な働きについて
尿をつくる(老廃物を出す)
食物は消化酵素により分解された後、小腸で吸収されます。その過程でアンモニアなどの老廃物も同時に作られます。この老廃物が体内に溜まると、さまざまな症状が引き起こされるため、適切に排泄する必要があります。そのために重要な役割を果たしているのが腎臓です。
水分を調節する
原尿中の水分は、集合管においてバンプレッシンという物質により血管内へ再吸収されます。この作用により、腎臓は必要な水分を尿中に排泄することを可能にしています。
エリスロポエチンをつくる
エリスロポエチンは、腎臓によってつくられる造血促進ホルモンです。エリスロポエチンは骨髄に作用して赤血球がつくられるのを促します。
レニンをつくる&体液量維持する
レニンとは、血圧が低下したときに腎臓が産生する酵素です。レニンは強力な血管収縮物質であるアンギオテンシンをつくります。その結果レニンーアンギオテンシン系が働き、アルドステロンの分泌を促します。アルドステロンは、ナトリウムイオンと塩化物、水分の再吸収を促進して体液量を増やします。これは、低下した血圧を正常化させるのに重要な働きをします。 |
|
|
|
|
|
慢性腎不全になると、以上に挙げた腎機能が障害され、その結果老廃物の蓄積、脱水、貧血、レニンーアンギオテンシン系の亢進という病態が引き起こされます。 |
|
|
|
|
|
2011年2月 慢性腎不全の主な症状(2) |
|
|
|
この記事は2011年02月に制作された内容です。 |
|
|
1月記事/2月記事〈2〉へ/診察室日記に戻る/ |
|
|
|