■ |
早期に監視しながらの散歩
引き綱をつけて可能な範囲から歩かせ始める。回復の過程を様子見ながら歩かせる時間を延ばし、徐々に坂道・下り坂・障害物などを使い強化していく。
|
|
体位
損傷後や術後の寝たきりによる床擦れ、血流停滞などを防ぐために体の向きを変える。
マッサージ
1ページ参照
受動的関節可動域(ストレッチ)
1ページ参照
エクササイズ
個体にあった治療方法(治療計画)をたてる。
家庭での持続プログラム
退院後の自宅での治療計画(マッサージ、ストレッチ、監視下での散歩など)
電気療法(理学療法用レーザー、電気的刺激)
疼痛管理、治癒促進、じょくそう潰瘍治癒、外科的治療後の筋肉萎縮防止、神経筋機能の回復を促す
(皮膚疾患には注意!!)
|
|
|
|
温熱療法
疼痛、痙攣の減少、軟部組織伸展性の増加、治癒促進
冷却療法
出血の抑制、炎症、腫脹の軽減、疼痛緩和
カートと補助具(今までの治療方法で改善が見られない場合)
車椅子、ハーネスなどで可動性の補助、手術直後の前肢の補助
環境改善
階段、傾斜、食器の高さ、滑らないマットなど
ハイドロセラピー(水泳療法)
1ページ参照
|
★ |
理学療法が適用とならないもの
状態が悪い、進行性でないもの(獣医の判断必要)、急性の感染症(下痢、伝染性など) |
■ |
理学療法には色々な治療方法がありますが、個体にあったプログラムを作成し、可能な限りなるべく早期に開始します。なぜなら、早期に神経回復を目覚めさせ、動かないことによって伴う合併症を防ぐためです。
最後に今回の講習に参加して感じたことは、まだまだ日本の動物病院では実施できるところが少なく、その治療に時間を費やすことが難しい現状があります。しかし、高度医療を望まれる飼い主さんが増える傾向にあり、これから徐々に広まっていく分野であると思っています。
これからも私自身勉強を持続し、みなさんに提供できるよう頑張っていきます。
|
■ |
2月〈1〉 動物の理学療法 |