/ 3月〈2〉 リンパ腫について
リンパ腫は、体を守るリンパ系にできる腫瘍です。脾臓や消化管などにあるリンパ組織や、体の表面のリンパ節などがはれてきます。リンパ球は体のどこにでも存在するのでリンパ腫もどこからでも発生する可能性があります。
ヒトの子供が風邪などの病原体が原因で耳下にあるリンパ節が腫れることがあります。
このような感染症以外にリンパ節が晴れる病気はたくさんあります。リンパ節が晴れる病気でよく知られているのが癌の転移や悪性のリンパ肉腫です。
リンパの腫れの原因をさがすには血液検査やX線検査、リンパ節の一部を切除し生検検査し調べます。

リンパ腫の原因
発症の原因はリンパ球の遺伝子が何らかの原因で傷つくことだといわれています。この病気は進行性で、時間がたつにつれて致命的になります。
猫のリンパ腫は胸のリンパ節が腫れる「胸腺型リンパ腫」おなかのリンパ節が腫れる「消化器型リンパ腫」があります。犬に多いリンパ腫は多中心型リンパ腫があります。

楽しい散歩
リンパ腫の症状
最初はリンパ節の腫れ以外の症状はなく、元気です。胸腺型リンパ腫は胸腺に発症し大きくなった胸腺は、肺を圧迫し、呼吸困難を起こしたり胸水の原因になります。腸等の消化器に発症した消化器型リンパ腫は下痢が止まらなかったり、腸閉塞の原因になります。
多中心型リンパ腫は首の付け根や腋の下、後ろ足の付け根、膝の後ろなどの体の表面のリンパ節が腫れます。進行している場合は肺、肝臓、脾臓、骨髄に転移します。
進行してくると元気、食欲がなくなり、痩せてきます。
悪性のリンパ腫は進行が早く、抗がん剤などの治療を施さないと短期間で亡くなることがほとんどです。

リンパ腫の治療
リンパ腫は化学療法の効果が証明されている悪性腫瘍です。
適切な」化学療法でかなりの期間生きることが可能です。

動物病院に相談して下さい。
まだまだ、いろんな腫瘍がありますが、今回は3つの腫瘍についてお話しました。
動物も長生きできるようになり人間同様いろんな病気があります。体の変化を見つけたら様子をみず動物病院に相談してくださいね。

3月〈1〉 腫瘍について(第2回)

この記事は2009年3月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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