/ 6月〈1〉 クリッカートレーニングについて2
こんにちは。つゆの季節になりますね。このじめじめ感は私たちも居心地悪いものですが、動物たちもきっと、感じているでしょう。
今月は、先月の続きをお話します。前回と引き続きクリッカートレーニングです。

クリッカーの意味を犬に教えてあげましょう。
犬にはクリッカーの「カッチ」という音には何の意味もありません。実際に犬とのセッションに入る前に、クリッカーの「カッチ」には、「そうだ、これはいいことだよ」ということと、「ご褒美がもらえるよ」という両方の意味があることを犬に教えてあげなければなりません。
教える方法は簡単です。クリッカーを「カッチ」と鳴らして、トリーツを一粒あげます。それを何回か繰り返します。
一つ注意していただきたいのは、毎回同じ行動をしているときに行わないということです。例えば、アイコンタクトをしているときばかりに、行ってしまうと、アイコンタクトという行動を強化してしまいます。そうすると、この作業の本当の意味が伝わりにくいと考えられるからです。犬が自由にしているときに行うのがいいと思います。

がんばりましょう
理解したかな?「抜き打ちクリッカーテスト」
例えば、クリッカーを「カッチ」と鳴らしてトリーツをあげる行為を、5〜10回繰り返してみてしばらく休みます。犬が他に気を取られているときに、抜き打ち的に、クリッカーを「カッチ」と鳴らしてみます。犬が振り返ったりアナタをみたり、クリッカーを見たら、クリッカーの音を犬が理解できていると考えて良いでしょう。クリッカーを「カッチ」と鳴らしても、犬が他に気を取られているようであれば、まだ、不十分だと思います。
「カッチ」→トリーツを一粒あげるという作業を、抜き打ちクリッカーテストをクリアできるまで、繰り返し行ってください。
抜き打ちクリッカーテストの場合でもクリッカーを「カッチ」と鳴らしたら必ずトリーツを1粒あげてください。また、クリッカーを「カッチ」と鳴らしたら、鳴らすタイミングが違っても必ずトリーツを1粒あげるようにしてください。

理解したかな?
このようなクリッカーの「カッチ」という意味を犬に教えてあげる作業を、古典的条件付け(または、チャジング)などと読んだりします。この作業を通じて、クリッカーの「カッチ」という音が、強化子(ご褒美)としての意味を持つようになります。このような学習(条件付ける必要がある)が必要とされる点が、条件性といわれるところです。

失敗しても諦めない
6月〈2〉 実際のセッションについて

この記事は2009年6月現在制作された内容です。記載内容は予告なく修正、変更を行なう場合が有ります。
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